思うことはいつも

生活していて感じたことや触れたもの

2021年8月の記録

金輪際で上出来の夏は来ないさ
台風クラブ「飛・び・た・い」)

今年の夏が上出来だったかはさておき、金輪際上出来の夏なんてくるのだろうか。今年の夏が上出来だったとしたならば、それはひとえに台風クラブと家主のツーマンのおかげであります。間違いなく、今一番見たいツーマンだった。この2組を見るととっくに忘れ去ったはずの''ロック''への憧れなんてものがうずうずと蠢き出す。特に家主は見るたびに「日本一のライブバンドだ!」と高らかに叫びたくなってしまう。すばらしかの加藤さんが選んだという客入れSEもとてもよくて、この日以降Bikerideのアルバムをずっと聴いている。
betcover!!、羊文学、LIGHTERSと国内の良作が多数ドロップされてるのだけど、自分はAnd Summer Clubの「Dreaming Galaxy」にずっと夢中です。「ささやきラブレター」の普遍性、なんなんだ。かつてくるりシャムキャッツが握っていたバトンが、ひょっとしたら今はAnd Summer Clubの手の中にあるのかもしれない。

ときに、夏の曲はほかの季節の曲よりも、不思議と記憶と結びつきやすい気がする。大学生の頃、暇を持て余しまくりな夏休みに「一度くらいやってみたいよね」とか言ってキャンプに行って、帰りの車で全員寝てるなか運転席の窓を開けた瞬間ラジオから流れてきた曽我部恵一の「夏」とか。彼女と千葉県の端までアテもなく車を走らせてる時に聴いたyojikとwandaの「ナツ / Summer」とか。聴くたび当時の景色をはっきり思い出す。ちなみに千葉県の端っこにはピネキというとてつもなく美味しいソフトクリーム屋さんがありました。
夏の終わりといえばこのライブ映像が無性に大好きだ。「僕の何か1つを信じてほしい」

ケリー・ライカートの作品をイメージフォーラムで1日ぶっ通しで見たり、「サマーフィルムにのって」「プロミシング・ヤング・ウーマン」「ドライブ・マイ・カー」を見たりした。「プロミシング・ヤング・ウーマン」、娯楽として消費してはいけないという思いと、映画としての圧倒的な面白さの相反する感情でぐちゃぐちゃになった。
「サマーフィルムに乗って」は伊藤万理華がとにかく最高。時間の経過で消えてしまうもの / 残るものという主題はあらゆる作品が何度描いても胸を打たれてしまう。同じくそんなことを描いた「花束みたいな恋をした」が10年後の映画だったら、絹と麦は夜道を歩きながらこの曲を歌ってたんだろうなと思う。


夏なので木皿泉「すいか」を全話見た。絆の父親がメロンを頬張るシーン、何回見ても凄い。
あとは夏を感じるために「We Are Who We Are」を垂れ流してたりなんかした。

引き続き1人あだち充祭りを開催していた。「ラフ」はあだちの技がこれでもかと詰め込まれたひたっすらウェルメイドなラブコメなので、意外と語るのが難しい。もちろん大傑作なのだけど。あだち作品でヒロインを1人選べと言われたら、二ノ宮亜美を推したい。
「スローステップ」は「H2」や「ラフ」と比べたら一枚落ちるのだけど、あのすべてが宙ぶらりんな、結末のなさはたまらなく好きだ。

マヂカルラブリーANN0のゴールドラッシュ回が最高だった。「食べれば食べるほどお腹が空く」より的確なゴールドラッシュ評はこの世に存在しないと思う(まずそもそもゴールドラッシュ評なんてものが存在しない)。QBハウスにすた丼にゴールドラッシュ.....現代を生きる人間の、どこにも記録されないであろうリアルで飾り気のない生活が深夜3時にひっそり垂れ流されてるの、たまらない。一時期よく行ってた渋谷南口のゴールドラッシュがなくなっていたのはとてもかなしい。渋谷南口のゴールドラッシュは、ハンバーグを食べるどのタイミングにも合わないフローズンドリンクが飲み放題でした。
雨上がり決死隊のべしゃりブリンッ!」は間違いなく自分の青春を形作った番組の1つなはずなのに、例の配信は完全なる無感情で見てしまった。優しくなりたい。

ななまがりが「けんちゃん」でキングオブコント敗退したのが俄かに信じられないのだけど、いろはに千鳥のななまがり回で千鳥の2人がずっと天才天才言っていて、すこし溜飲が下がった。ムーは万物の祖だ。
ダウ90000蓮見さん作演出のコントライブ「夜衝」は散々話題になっているので今更だけど、とてもよかった。映画館のゴミ回収員が主役のコントなんて、史上初なのではないだろうか。誰も取り上げない人たちを取り上げたコントは、もうそれだけで素晴らしい。
ハチカイのこのネタ、凄いですね。完全なるイリュージョンだ。



8/28に全日本アマチュア芸人No.1決定戦という大会で優勝させていただいて、とてもうれしかったです。千歳烏山は自転車がめちゃくちゃ多かった。公文の前くらい多かった。

8月もっとも好きなあるあるは「醤油をかけて初めて気付く目玉焼きの撥水性」でした。